心肺停止から学んだ命の大切さ｜なぜ私は健康指導者になったのか

このブログを読んでくださっている方の中には、「なぜ元キックボクシングチャンピオンが看護師になったのか？」「なぜ飯能でジムを開いたのか？」と疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。

今日は、私の人生を180度変えた出来事と、なぜ今、皆さんの健康をお手伝いしたいと思うようになったのかをお話しさせていただきます。

J-NETWORKチャンピオン時代の栄光と影

北海道で生まれ育った私は、20歳の頃からキックボクシングに夢中でした。
モテたくて始めたキックボクシングですが、いつからかその面白さに夢中になって毎日のようにジムに通いました。
「絶対にチャンピオンになる」という夢ができて、タイにも修行に行くほどでした。

そして2009年、ついにJ-NETWORKスーパーフェザー級王座を獲得。
3度の防衛を重ね、リング上では「木村天鮮（きむらたかあき）」として、多くのファンの方々に応援していただきました。

でも今振り返ると、その頃の私は「強さ」ばかりを追い求めて、本当に大切なものを見失っていたように思います。

2011年7月17日、人生が変わった日

それは、忘れもしない2011年7月17日のことでした。

神奈川県愛川町で友人たちと川遊びをしていた時、私は溺れてしまいました。
気がついた時には、病院のベッドの上で挿管されていて手足が縛られていました。笑
心肺停止状態でドクターヘリで病院のICUに搬送され、奇跡的に蘇生したのです。

医師からは「あと数分遅れていたら…」と言われました。

病院のベッドで、天井を見つめながら考えました。
これまで自分は何のために戦ってきたのか。
そして、これから何のために生きていくのか。

スポンサーとの出会いが開いた新たな道

実は、私のスポンサーをしてくださっていたのが、この飯能にある病院の理事長先生でした。
生死の境をさまよった私を見て、先生はこう言ってくださったのです。

理事長先生の言葉が、私の心に深く響きました。

29歳という年齢で、全く新しい分野への挑戦。
周囲からは「無謀だ」と言われることもありました。
でも、死の淵から生還した私には、もう怖いものなど何もありませんでした。

飯能看護専門学校での学び直し

2013年、私は飯能看護専門学校に入学しました。

20代後半での学び直しは想像以上に大変でした。
医学用語、解剖学、薬理学…格闘技しか知らなかった私にとっては、全てが新しい世界でした。

「あの時、なぜあの技が効いたのか」
「どうすれば怪我なく効果的にトレーニングできるのか」

格闘技で培った身体への理解と、病院と看護学で学んだ医学的知識が結びついた時、新しい可能性が見えてきたのです。

正看護師免許取得、そして新たなスタート

4年間の学習を経て、正看護師免許を取得。
整形外科で勤務しながら、多くの患者さんと向き合いました。

そこで気づいたのは、多くの病気が生活習慣に起因しているということでした。

「もっと早くから運動習慣があったら…」
「もっと身体を大切にしていたら…」

そんな患者さんたちの声を聞くたびに、心が痛みました。

2017年、朋音キックボクシングジム開設への想い

そして2017年、満を持して朋音キックボクシングジムを開設しました。
ただのトレーニング施設ではなく、仲間と共に心を響かせ合える場所を作りたかったのです。

元チャンピオン×看護師だからできること

私のジムが他と大きく違うのは、医学的根拠に基づいた安全で効果的な指導ができることです。

• 個々の状態による最適な運動強度の設定
• 個人の体力・年齢に応じたメニューカスタマイズ
• 怪我の予防と早期発見
• 正しい身体の使い方による効率的なトレーニング

元プロ選手としての技術指導力に、看護師としての医学的知識が加わることで、どなたでも安心して取り組んでいただける環境を提供できます。

お子様からご年配の方まで、すべての人に

現在、私のジムには本当に様々な方が通ってくださっています。

• 運動が苦手だった主婦の方が自信を取り戻し
• 子育てでストレスを抱えたお母さんがリフレッシュでき
• 親子で一緒に身体を動かす楽しさを発見し
• 地域に新しい仲間ができたと喜んでくださる

そんな皆さんの笑顔を見るたびに、この道を選んで本当に良かったと心から思います。

飯能という街への感謝

飯能駅から徒歩3分という立地で、地域の皆さんに支えられながらジムを運営させていただいています。

商店街の方々、近隣の医療機関、そして何より温かく迎え入れてくださった飯能市民の皆さん。

これからの目標

私の目標は、キックボクシングを通じて、一人でも多くの方に「健康で前向きな人生」を送っていただくことです。

• 運動の楽しさを知らない方には、その喜びを
• 自信を失いかけている方には、新たな力を
• 家族の絆を深めたい方には、共通の楽しみを
• 地域とのつながりを求める方には、温かいコミュニティを